三月七日の日記

2004年3月6日
和賀様のお部屋探訪。
和賀ちゃん(以降、和賀様の扮装をした中居さんを
こう、呼称いたします)
と綾香嬢が案内してくれました。
またまた和賀ちゃんは高テンションで
まわりの女性たちをいじくっておりました^^;。
日本一悲劇的なドラマの宣伝なのに、
めっちゃ明るい^^;。
ところで、やっぱり和賀様のお部屋は田所議員の
お金で買われた(借りられた?)のですね。
すごいなー。きっと、田所は綾香を目に入れても
痛くないほどに愛してるんでしょうね。
もちろん和賀に投資価値があるという計算も
あるとは思いますが。凄くあまやかされたにしては
いい子だな、綾香嬢。
「サムガ」は今聴くと夢が壊れるので^^;、ドラマ終わったら
レポを読もうと思います。
ドラマ裏話、面白いけど、裏を知るとはまりこめなくて。
本当に、「すなうつ」は、あの世界を実在だと
思い込んでみないと、浸りきれないんだよね。

さて、最近名前が出てくる「模倣犯」について
少し勝手に感想を書こうと思います。
実は、小説はピースが出てくる前にギブアップしました。
もともと読書が苦手なので・・・(いいきるのも変だけど)。
なんか、凄く残酷で耐えられなかったのです。
ピースの伝言を頼まれた女の子まで殺されたというシーンが
冒頭に出てきて、あまりにも怖くてやめてしまいました。
(きっと、「すなうつ」第一話でギブアップした人と
同じような感じかな・・・・)
同じ女性が、こんなひどいこと書ける(考える)ってことが
怖かったです。それだけ、宮部さんが凄いってことだと
思うのですが。
ということで、私の感想は純粋に映画の感想だけなのです。
元のピースや浩美がどんな人なのか全然わかりません。
比較検討もできません。ただ、最後だけ読みました。
ピースは見苦しく抵抗して、獄中で手記を書いてる・・・と
なってたように思います。あと、わりと「模倣犯」には
思い入れがないので(^^;)色んな論評とか読んでいません。
ということで、自分だけの感覚の感想しかかけません。
すみません。
ピースについては、「感情移入できない。」
これが全てではないかな?って思います。
そして、それこそが、中居さんの演技が成功した。という
証ではないでしょうか。
真吾君も、観てて、「ピースにむかついた」って言ったと思います。
本当に、情状の酌量も同情も、感情移入もできませんでした。
直江や和賀さんという役をやった役者さん。
しかも、容姿はそっくり。だけどピースは快楽殺人者。
いくら同じ役者でも、快楽殺人者というこの世で一番最悪な
人物には感情移入しようがありません。
させてはいけないのです。
そこを、中居さんは魅力的な容姿で美しく微笑みながら、
成功した。だから、演技としては正解で、成功じゃ
ないでしょうか。
ただ、物語じたいに感情移入できない映画の
作りだったのは、痛恨でした。
登場人物誰にも感情移入できませんでした。
そして、またそれこそが監督の狙いだったのでしょうか。
もしかしたら、こんな物語を書いた原作者に対して、
怒りのようなものを感じたのかもしれません。
また、このような物語を生ませた現代社会をも、
監督は憎んだのかもしれません。監督はこの映画は
「原作を読んだあとの読後感」だと言ったといいます。
この映画からは、やるせなさとか怒りとか、言いようのない
憤懣のような感情が沸き立ちます。
監督は「かくかくしかじかだから、こう感動してください」
という映画を作りたかったのではなく、「雰囲気」とか「気分」
を映像化したかったのかもしれません。
そういう超抽象的なものを原作の複雑なストーリーを
整理して、うまく登場人物をまとめ、推理を整合性を
もたせつつ、退屈させることなく作品化し、自分の
気分を映像化するというプレイベートフィルムと
エンターテイメントとしての両方をギリギリの線で
持たせることのできた
監督の手腕はそうとうなものだと思います。
ただ、「かくかくしかじかだから、こう感動したい。
誰かを憎みたい。誰かに同情したい」と思って
映画を見に来る一般大衆との間に
溝があったわけで、そういう理由で一般に広く受け入れられない
作品になったと思います。
中居さんが起用された経緯は色々聞きましたが、
やはり、一昔前に、犯罪者集団のスポークスマンのような
人がその団体に疑いがかけられたとき、
たまたまイケメンだったことで、人気者になったことがあり、
そういう、一般大衆の心の危うさと無責任さを
謗るために、美しい犯罪者というキャラを
登場させるにあたり、今現在人気者の
スマップの中居さんが憎むべき犯罪者だったら?という
皮肉っぽい理由で起用したのかもしれないと思います。
ただ、私だったら、被害者の老人を主人公にして、
ピースの部分はあまり語らないで、
もう少し犯罪がいかに、被害者を不幸にするか?を
描いたと思います。犯人役は無論中居さんのままで。
そうすれば、少しは観客は被害者側に感情移入できて、
落ち着いた気分で映画館を後にできたと思うのです。
あと、今思うのは、実はピースは快楽殺人者ではなく、
テロリストだったんじゃないかな?ということです。
彼は彼なりに、自分の中に本当に正義をもって
あの事件を演出したのかもしれません。
だから、最後、自爆なのでしょう。
快楽をあじわっていたのではなく、
大真面目にシリアスだったピース。
哀れな男なのです。ピースは。
あと、これは私が映画を観ただけで考え出した
ピースの犯罪動機です。原作と違うと思います。
これは中居ピースを勝手に考察したものです。
ピースは、小さい頃から居場所のない子供でしたが、
母親をとても慕っていました。
しかし、もともと頭のよい子だったし、
いい子でないと居場所がないのでいい子を演じてきたので、
母親に無邪気に甘えることができませんでした。
その、歪んだ愛がこうじて、いつか母親を
感情で殺してしまいます。ピースは激しく動揺します。
自分が理性的で知的であることを心のよりどころに
生きてきたピースは必死で母親を殺した
動機を自分の感情で(愛情)ではなく、理知的な
理由に求めます。(言い聞かせます)
そして、社会問題や人間が生きるうえで他の命を
犠牲にしなければいけない。という「業」などに
求めだします。そんなところに、昔の
友達浩美が、人を殺してしまったと逃げ込んできます。
ピースは、浩美の殺害を隠すという
動機とともに、自分の母親殺害をも糊塗するために、
快楽殺人者を装いだします。(むしろ、快楽殺人者だったのは
浩美だと思います。ピースにそのように
導かれたのでしょうが・・・・)
そして、社会にむけてのテロを敢行しだします。
母親の愛情を心から欲し、母親を愛したことを
ここまでして認めたくなかったピース。
哀れです。
大人の皮をかぶった子供。ピース。
私にはそう見えました。
きっと、自分のテロの大本の動機が上記のような
理由だということさえ、自分で気づかないで
自分なりの正義で犯罪を起こし死んでいった
ピース。
いつか、ちゃんとこの映画とピースが
考察されることを祈っています。

ただねー、監督に言いたい。
あの変なCMの映像だけは無駄だったよ。
映画の格調をひどく壊したと思います。あと
前衛的な映像とか斬新な演出も、「エヴァ」を
観たあとの人間には、もう古かった。
もっと正攻法で映像化しても、…

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